小泉サンは、宣言通りに自民党をブッ壊した。

かつて小泉サンは「自民党をブッ壊す」と宣言し、郵政民営化を踏み絵にして一部の典型的な自民党の「政治屋」を追い出した。

しかし、小泉サンの悲願だった郵政民営化は、郵政復古を悲願とする国民新党の連立参加によって、骨抜きにされ、いずれ元の郵政事業に戻って行くのだろう。

そもそも、国民新党自体は親分である綿貫サンが討ち死にして政界引退し、諸派レベルの弱小勢力であるわけで、郵政復古など国民から全く支持されていないハズだが、連立に参加して民主党の旧社会党勢力と結託し、事実上の郵政復古を連立合意にした。友愛を是とする鳩山サンだから、選挙協力してくれた社民・国民を用済みと斬るわけに行かなかったのだろう。そういう汚れ役は小沢サンが得意とするところである。しばらく増長させておいて、世論の動向を見ながら参院選の前後にブッた斬るのだろうと思う。

今の調子で行けば、日本は国際社会でナメられ、ボッたくられて、どうしようもなくなるだろう。サッカーW杯と外交の現実は、結果と国益だけを争う戦争だ。青臭い理念は、現実の力関係と取り引きに勝利を収めてから、戦勝者が後づけで語る「決めセリフ」に過ぎないものだ。お互いに何手も先を読み合い、非常に高度に洗練され、緊張を極めた国際社会の場において、世間知らずな「うらなり野郎」が覚悟の乏しい現実離れした書生論を語り出したら、シラけた嘲笑と共にコケにされるだろう。

とにかく、小泉郵政選挙で民意を問い、2/3以上の議席で圧勝して郵政民営化を断行したにもかかわらず、郵政復古するというわけだ。少数派の意見が汲まれる点では、これぞ民主政治なのかも知れない。それにしても、郵政ファミリーはしたたかだ。

そういう意味で、小泉サンの悲願はダメになった。

しかし、「自民党をブッ壊す」という極めて明快な公約は、ほぼ達成の見通しがついた。この一点において、小泉サンの功績は永遠に賞賛されるべきだと思う。

「壊した後にどうするの?」というインテリにありがちな批判はクソ食らえである。そういう物言いは、当事者としての意識も能力も全くない事を表明しているようなものだ。あれだけの強大な勢力と組織、癒着の構造を改革するのに、一人で先々の構想まで現実的に出来るワケがない。いったい、誰が出来ると言うのだ?浅薄な批判をしたり顔で言う連中の中にいるのか?絶対ムリだと思う。やれるものなら立候補してやってみろと言いたい。

本気で山を動かそうとしたら、壊した後に希望の芽が残るようにしておくだけで十分である。そう言うと、「小泉チルドレンは全滅じゃん?」と突っ込む人が現れるだろうが、そんな狭量な見方では話にならない。小泉サンは選挙前に「自民党の下野も悪くない」と言ったが、全て折り込み済みなのだと確信した。希望の芽を自民党だけでなく、民主党の一部の者にも託しているのだろう。こういう度量があるから小泉サンは「政治家」だと思うのだ。

あとは、生き残った旧い自民党の政治屋連中を抽出して、それらと一線を画する自民党議員を軸に自民党が再生するのか、あるいは今後の民主党の自己矛盾と崩壊を機会に政界再編するのか、そうなることが今後の関心事だ。

いずれにせよ、我々は今後の選挙を通じて、旧い自民党の政治屋を徹底的に政界から追い出すべきだ。ただし、それは自民党だけでなく、民主党に体よく鞍替えした政治屋連中も同様である。

あと、旧い自民党の政治屋の「地盤(支持勢力)」と「鞄(特に支持勢力の政治資金)」を受け継ぐ新人の参入は絶対に阻止すべきだ。二世議員の規制は、問題の本質を矮小化させる。
いくら規制しても無駄である以上、こういう新人を当選させない仕組みが必要だ。

例えば、衆院選と併せて最高裁判事の信任投票を行うが、国政選挙はもとより、全ての選挙において、同じ1票を、「この人を当選させるための1票」だけでなく、同じ1票を「この人だけはダメ」という不信任も出来るようにすべきと思う。

すなわち、候補者は得票数から不信任の票数を引いた数を最終的な得票数にさせるのだ。

地盤による組織票を持つ候補者を絶対に支持したくないが、かといって積極的に支持したくなるような対立候補がいない場合はあると思う。例えば、恥知らずな不祥事を起こしておきながら、根強い組織票を得て「みそぎは終わった」と言って居続けるような議員である。

ちなみに小泉サンがニヤけた親バカ丸出しで「息子をヨロシク」みたいに言ったのが二世議員の逆風につながったが、小泉サンは、敢えて逆風を吹かせて息子にハンディキャップを負わせたのだと思う。これぞ見識だと思う。息子の応援演説があったら派手に報道されるだろうが、そういう報道は見ていない。恐らく息子に対して極めて冷淡な対応だったのだろう。

その後の報道で、355万円の政治資金のうち350万円が小泉サンに依存していたということだが、「99%をオヤジに依存」という扇情的な見出しは「親バカ・甘ったれ息子」という結論ありきだ。少なくとも千万単位のカネが要るであろうに、元首相の政治資金団体から350万の差し入れというのは、厳しさと愛情のある親心と受け止めるべきだ。それを言ったら、鳩山兄弟には代々引き継がれた莫大な資産から、億単位の政治資金が差し入れられているというじゃないか?小泉Jr.が地道に辻立ちしていたのは、単なる演出でなく、実際そうせざるを得ない状況だったはずだ。

それはさて置き、今さら小泉サン自身は何とも思ってないだろうが、敢えて小泉サンが失望していたとすれば、安倍サンの失政だったと思う。まさか、安倍サンがあれほどのボケたボンボンだとは思っていなかっただろう。

郵政選挙で2/3を取った時点で、安倍サンは、55年体制以来、親子3代の悲願だった憲法改正の好機到来と考え、「美しいニッポン」などと浮ついたキャッチコピーで始めてしまった。小泉サンが郵政民営化と旧態依然とした自民党の構造を壊すために質した民意が2/3だったわけで、安倍サンや憲法改正に対する民意ではなかったのだ。

あの時点で小泉改革で干上がった人への応急処置と建設的なセイフティネット策に集中すべきだった。そうすれば、年金問題もセイフティネット策に取り込んで国民の神経を逆撫でしないで済んだし、その後の世界不況の影響で路頭に迷った人達が小泉改革の被害者のように喧伝されたり、民主党にツケ込むスキも与えずに済んだ。

年金対応や万全のセイフティネットに加えて、環境対応を踏まえた産業振興策と国際社会でのリーダーシップに踏み込んだ上で、「誇りの持てるニッポン」とでも標榜して参院で民意を問えば、状況は違っていたと思う。

坊ちゃん育ちのボンボンが年金問題の現実に向き合えぬまま、右寄りで浮ついた事を言うからドン引きになったのだ。そういう意味で、日本再生の好機を逃した戦後最悪の総理は安倍サンだったと言いたい。

こういう人がいるから、坊ちゃん育ちのボンボンが十把一絡げで馬鹿にされるのだ。


収入の99%は元首相に依存 小泉進次郎氏の後援団体
2009年9月18日 20時02分 ( 2009年9月18日 20時13分更新 )

 衆院選神奈川11区で初当選した小泉進次郎氏(28)を後援する政治団体「小泉進次郎同志会」の収入の約99%が父親の小泉純一郎元首相の資金管理団体からの寄付だったことが、神奈川県選挙管理委員会が18日に公表した08年政治資金収支報告書から分かった。小泉進次郎同志会は08年10月に設立。08年の収入355万円のうち、350万円は小泉元首相の資金管理団体「東泉会」からの寄付で残りの5万円は個人献金。


<麻生内閣>総辞職…7番目の短命内閣
2009年9月16日 09時46分 ( 2009年9月16日 13時29分更新 )

 麻生内閣は16日午前、首相官邸で臨時閣議を開いて総辞職した。その後、記者会見した麻生太郎首相は「1年という短い期間だったが、全力を尽くした」と退任の言葉を述べた。同日発足する鳩山新政権に対しては「テロや海賊(対策)など、国際情勢に的確に対応してほしい。大いに期待している」とエールを送った。
 会見に先立ち、首相は閣議で「自分の足らざるところを補ってもらい、内閣としての使命を共に果たすことができた」と、全閣僚に感謝の言葉を述べた。
 昨年9月24日に就任した麻生首相の在任期間は358日で、現憲法下では、片山哲内閣の292日に次いで7番目の短命内閣となった。99年から続いていた自民、公明両党の連立政権にも幕が下ろされた。
 内閣総辞職と同時に麻生首相は自民党総裁も辞任した。麻生首相は16日午後、職員に見送られて首相官邸を後にした。【坂口裕彦】
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by darkmind628 | 2009-09-16 19:22  

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