衆愚政治こそ、日本国民の民意。
オレは、世論が当事者意識の無い人達に振り回されている気がしてならない。
例えば、テレビで色々な討論番組やコメンテーターの議論を見ていると、どれも悲惨な水掛け論に終わる。所詮、テレビはエンターテイメントで視聴率が全ての商売だし、下手に結論が出てしまうと、メディアの中立性を問われてしまうので、仕方ないことだろうが、それにしても元々論点整理どころか議論を収束させる気があるとは思えぬ、マナー知らずの参加者が、他人の発言を最後まで聞かず、さえぎりながら、声高に自分の立場と感情論をひたすらぶつけ合う。一方的に主張するだけで、あらゆる立場を慮る雰囲気が生まれないから、結局は何も結論が出ない。テレビは時間に追われるから進行の都合上は仕方ないだろうが、何とも見苦しい。
テレビの影響は大きい。ボケた相方を叩く突っ込みの芸風は、見境の無いイジメにエスカレートした。自分の身勝手を相手に了解させたいだけで、相手を解ろうとしないのだ。衆愚政治に陥る背景として、テレビに影響された、コミュニケーション能力の低下を指摘したい。
言いたい事を大声で主張し、多少にかかわらず支持者がいると実感できれば、結論が出なくても本人的にはスッキリするのかも知れない。テレビ的には盛り上がって数字が出れば、後はどうでも良いのだろう。コメンテーターは、視聴者の心情を面白おかしく代弁して、番組の数字に貢献すればギャラが出て、次のオファーが来るだけの商売人だ。オレは、こういう連中に振り回されるべきでないと思う。
それから、伝統的な左派論客。弱者擁護と権力批判、体制の転覆自体を自己実現の目的として生きている人がいる。かといって当事者意識は無く、当事者能力を発揮する気が無い。一見、洗練された知性をカッコ良く振りかざし、洗練された論理的な雰囲気で言葉巧みに惹きつけるのが特徴だ。
だが、オレの若干の見聞と経験で言わせてもらえば、いざ責任ある当事者になるとハシゴを外して逃げて行く。酷い喩えを敢えてするなら、甘いマスクに甘い言葉のヤサ男が、女性にさんざん貢がせてヤリまくった挙句、妊娠させた途端に「誰の子か証拠があるの?」とまで言って状況へ向き合わず、相手が傷ついて怯んだ隙に逃げて行く、といったタイプだ。
古くを辿れば片山内閣の瓦解。
「やるっきゃない」と叫んだ土井たか子は北朝鮮で歓待を受けパチンコに興じ、「拉致被害は存在しない」と公言した。
かつて「ソーリ!ソーリ!」と絶叫しながら派手な追求姿勢で人気を取り、本音は「国壊議員」と自称した辻本清美の本質は、秘書給与流用で有罪判決を受けた詐欺師だ。
社民党は弱者の味方のはずだが、党職員をリストラ解雇したのが問題になって報道されたこともある。
社民党に限らず、「弱者の味方」を標榜して政権批判で食ってる連中ほど、オレには詐欺師に思えて仕方ない。
そして、民主党には旧社会党の敗残兵が流入していて、例えば今の日銀人事に反対している。
市民運動出身の政治屋である菅サンは、いかにも「吉祥寺のインテリ」という感じで、カッコ良いオジサマだ。しかし、オレは浮気の女性問題が表沙汰になったダサい過去を忘れていない。あの時、奥サンが政治屋の妻でなくて普通の女性だったら、菅サンは再起不能だっただろう。常に姑息で、揚げ足を取るような議論をけしかけて批判したり、当事者に据えられて思うように行かないと「イラ菅」になり、人をバカにして癇癪を起こす芸風も、国政を担う資質の限界だ。菅サンは、批判する相手がいるからこそ、菅サンらしく光るのだ。
いずれにせよ、総体として何も決まっていないのだ。このまま当事者意識の無い人達に引っかき回されて良いのか?
船が氷山を目の前にして、何もしなければ衝突して沈没する事だけは明らかなのに、どっちへ舵をきるか、進むのか停まるのか、立場の異なる者が責任を押しつけ合いながら、ギャアギャアと叫ぶばかりで何も決まらない。しかも、船長さんが責任を負うのに、船長さんの意見は少数派だと言って乗組員が何もさせない。日本は、そんな状況だろう。
政治屋のチキンレースに付き合わされる国民は、たまったもんじゃないハズだが、多くの人は「ま、何とかなるんじゃない?とりあえず、船長さん何とかしてね!」と他人事のように眺めて評論している。食糧とエネルギーを自立自給できない日本なんて、イザとなればタイタニックよりもアッサリ沈没するハズだ。
だが、これぞ民意。先の参院選で日本国民が望んだ政治の姿だ。安倍政権の浮ついた右傾化に軽く歯止めをかけたつもりの民意が、寄り合い所帯の民主党を増長させてしまい、衆愚政治を招いたのだ。しかも、自民党は福田政権になって修正されているのに、今度はそういうバランス感覚が気に入らず、政権の支持率が凋落している。国民が衆愚政治に陥らせた責任を感じて反省しているなら、福田政権を責めるのでなく、むしろ支持して応援すべきだ。羽交い絞めにされて身動きのとれぬ船長を責めても状況は打開できない。羽交い絞めを解かせるためには、福田政権の支持率を上げてやるしかないのだ。
経済も地球環境も安全保障も、いくつものデカい氷山が目の前に迫っているのに…。
オレは、何も決めないのが最悪で、とにかく早く決めるのが最善だと思う。早く決めるためには、選挙やら新たな政治体制の構築をやってるヒマも無い。幸い、福田政権にはバランス感覚がある。福田サンは、与野党・国民の誰もが釈然としない、地味でハッキリしない政権運営をするだろうが、実は福田政権にサッサと政治を進めてもらうのが最善なのだと思う。
そういう意味で、民主党政権は本質的にイデオロギーの違う者の寄り合い所帯であり、何も決められないハズだ。自民党より酷い内向きの保身に付き合わされて、ガタガタになって行くと思う。当事者意識をもって本格政権を目指すなら、姑息な政局カードをチラつかせるべきでない。横綱決戦に期待されるような四つ相撲をとるべきである。勝ちに拘り姑息な事をすればするほど、私は民主党に国政を担う当事者意識の欠如を感じて、辟易とするのだ。
いかにも小沢サン好みの数合わせ的な大連立はコケたが、最近は超党派議員で集まり、政界再編の機運がある。オレにとって、これは小泉政権の頃から期待していた政治の将来像で、様々な立場の本質を思えば自然な流れだ。
だが、今の局面では「早く決めて進める事」が最優先だと思う。すなわち、このまま福田政権に続投させて、キリの良い時期に福田サンの判断で解散し、そこで新たな政治体制が超党派で再編されることを願っている。出来れば投票先の枠組みが再編された段階で解散されて、新たな枠組みに対して投票したい。
日銀総裁人事 民主党「不同意」に新聞各紙が猛烈批判 [ 03月12日 19時56分 ]
J-CASTニュース
福井俊彦日銀総裁の後任になる新しい日銀総裁に、政府が推した武藤敏郎氏の人事案に民主党が「反対」していることに批判が高まっている。2008年3月12日付の日本経済新聞や朝日新聞など新聞各紙は社説で、「『不同意ありき』の民主党は無責任だ」(日経)「日銀総裁人事 腑に落ちぬ不同意の理由」(朝日)などと、民主党に厳しい論調を展開した。株価低迷や円高が止まらないなど市場環境が不安定ななかで、日銀総裁が「空席」になる失態を演じては海外から呆れられ、見放されるというわけだ。
「空席」は最悪 「日本売り」が加速する
新しい日銀総裁に武藤敏郎・日銀副総裁を昇格する人事案は2008年3月12日、参院本会議で民主、共産、社民、国民新党の反対多数で否決された。衆参両院の議院運営委員会で武藤氏や、副総裁候補の白川方明・京大教授、伊藤隆敏・東大教授から所信を聴取したが、民主党は「財政と金融の政策分離」を理由に反対を決めていた。
3月12日の日経は社説で、「(武藤総裁案には)所信聴取の前から、民主党は反対論が大勢を占めていた。初めから不同意ありきでは、新ルールが生かされない。これが責任ある政党の対応なのだろうか。きわめて遺憾である」と、痛烈に批判している。
読売新聞は3月8日付の社説「日銀総裁人事 『財金分離』は理由にならない」のなかで、民主党のいう「財政と金融の分離」は使い方が違うと指摘。財政政策と金融政策を分ける「財・金分離」は本来、旧大蔵省から銀行監督などの金融政策を切り離すときに使われた言葉で、それを民主党は財務省出身の武藤氏が日銀総裁になっては日銀の独立性が損なわれるといった趣旨でとらえているとしている。
福井総裁の任期は3月19日まで。最悪の事態は「空席」になることで、3月12日付の産経新聞の社説では、「総裁ポストに空席が生じれば、市場に懸念を与え、『日本売り』を加速させる」と、不安定なマーケットの動向を危惧する。
それでなくてもサブプライム問題をきっかけに世界中の金融市場が混乱する最中に、日本の金融政策のかじ取りを担う日銀総裁が決まらないなどというのは、海外に対してもみっともない話だ。
武藤氏でダメな理由が不明確
新聞各紙が指摘しているのは、「武藤氏、不適格」の理由がはっきりしないことにある。理由とされる「財政と金融の分離」も、武藤氏が元財務省事務次官であり、「ミスター財務省」だったことがひっかかっているだけにすぎない。
歴代の日銀総裁でも、たとえば澄田智氏や松下康雄氏など旧大蔵省出身の総裁はいた。速水優氏-福井総裁と日銀出身者が続いたが、1969年の佐々木直氏以降の人事は日銀出身者と旧大蔵省出身者が交互に就いていたし、財政当局の出身者が中央銀行のトップに就くのは欧米の例でもめずらしいことではない。なぜ、武藤氏ではダメなのか、説得力に欠けている。
しかも武藤氏に代わる総裁候補についても、手続き上とはいえ、政府が提案してきた人物をみて検討するというのだから、姿勢としてはあまりに「高飛車」。「だったら、民主党は誰ならいいのか」という声が聞こえてきそうだ。
毎日新聞の3月12日付の社説には、「じつは民主党も一枚岩ではない」とある。それによると、小沢一郎・民主党代表は「武藤氏昇格を容認し意見集約しようとしていた」としている。ところが、それをまとめきれなかったというのだ。
いずれにしても、民主党にとって「逆風」ともいえる、こうした論調についてどう受けとめているのか、J-CASTニュースの取材に「国会の最中で対応する者がいない」とのことだった。
<租特法改正案>年度内成立厳しく [ 03月10日 23時26分 ]
参院予算委員会は10日、08年度予算案の審議入りをめぐり、1週間ぶりに与野党が理事懇談会を開いた。早期審議入りを求める与党に対し、野党は日銀総裁の国会同意人事が手続き中であることなどを理由に応じず、物別れに終わった。揮発油(ガソリン)税の暫定税率延長を含む租税特別措置法改正案も審議に入れない状態が続いており、政府・与党が目指す年度内成立は日程的にはさらに厳しくなってきた。
「曇りガラスを手でふくような、明日が見えない状況だ」。参院予算委の鴻池祥肇委員長(自民)は10日の記者会見で嘆いた。
理事懇では、民主党は「政府が受け入れがたい日銀総裁人事案をあえてこの時期に出してきたので、党全体として日程協議に入れない」と主張、引き延ばしを続ける構えを崩していない。
予算案は参院で採決しなくても憲法の規定で年度内成立が確実。このため、民主党は租特法改正案の年度内成立を阻止することで、政府・与党を追い込む構え。菅直人代表代行は9日のNHK番組で「正々堂々、道路特定財源をめぐって解散・総選挙をやるべきだ。決して党利党略じゃなく、国民の判断が必要な時だ」と強調した。
仮に国会が今週中に正常化しても租特法改正案の年度内成立に向けた道のりは険しい。
予算関連法案は予算審議がある程度進んだ段階で審議入りするのが慣例で、租特法改正案を審議する参院財政金融委員会の審議入りは早くても来週以降になる見通し。委員会の定例日(火、木曜日)を考えると、年度内に2、3回しか審議できない計算となる。
与党は修正に前向きな姿勢を見せているものの、予算案の組み替えにつながるような抜本的見直しは難しい。民主党は安易な修正には応じない考えで、参院自民党幹部からは「参院で否決したとみなし、衆院で再議決できるようになる60日間が経過するのを待つしかない」と、年度内成立を絶望視する声も上がっている。【山田夢留】
<日銀人事>参院で武藤、伊藤両氏否決へ 民主など不同意 [ 03月11日 19時38分 ]
民主党は11日夕、役員会を開き、政府が提示した次期日銀正副総裁人事で、武藤敏郎副総裁(64)の総裁昇格と伊藤隆敏東京大大学院教授(57)の副総裁起用を不同意とする方針を正式に決めた。副総裁候補の白川方明(まさあき)京都大大学院教授(58)の起用には同意する。共産党は3氏とも不同意、社民党は民主党と同じ判断とする方針。野党は参院で多数を占めており、参院本会議を12日午前に開き、武藤、伊藤両氏の人事案を否決する見通しだ。
政府・与党は武藤氏の再提示を辞さない構えを見せているが、与党内には慎重論もあり、今月19日に現総裁の任期が切れて総裁の空白期間が生じる恐れも出てきている。
衆参両院は11日、議院運営委員会をそれぞれ開き、政府が次期日銀総裁候補として示した武藤氏と、副総裁候補の伊藤氏、白川氏への所信聴取と質疑を行った。
これを受け民主党は賛否を判断するため党内の意見調整に着手。財務金融部門会議では、武藤氏について「金融の経験は日銀で副総裁を務めた5年間だけだ」などの反対論が相次いだ。伊藤氏についてはインフレ目標政策を掲げていることを問題視し「リスクだけを醸成する可能性がある」などの異論が出た。
こうした党内情勢を踏まえ、小沢一郎代表や鳩山由紀夫幹事長、菅直人代表代行らが役員会を開き、武藤、伊藤両氏に不同意の方針を決定した。役員会後、鳩山氏は記者団に、武藤氏が財務事務次官だったことから「財務省そのものの人物で、日銀の独立性が担保できない」と、不同意の理由を説明した。
この後、参院は議院運営委員会の理事会を開いた。野党各党が12日の本会議開催を求めたのに対し、与党は14日開催を求めて反発。同委員会は野党だけで本会議の開会を決めた。与党は12日には衆院本会議を開かず、参院の採決が先行する。日銀正副総裁人事は衆参両院の同意が必要で、参院で否決されれば人事案は白紙に戻る。
参院では白川氏だけが就任に同意を得られる見通し。与党は3氏とも同意のため、衆院本会議で採決が行われれば、白川氏の副総裁就任だけが決まることになる。白川氏が新副総裁に選ばれれば、総裁が空席になった場合に職務を代行できる。 これに関連し町村信孝官房長官は11日午後の記者会見で、「武藤総裁」案が否決された場合の再提示の可能性について「それも選択肢の一つ」と述べた。
鳩山氏は、武藤氏の再提示について「ありえない話。一度否定した人を出し、時間の無駄をさせるべきではない」と強く批判した。【田中成之】
「理由分からず困った」 首相、民主不同意決定に [ 03月11日 20時23分 ] 共同通信
福田首相は11日夜、民主党が日銀総裁に武藤敏郎副総裁を昇格させる人事案への不同意を決めたことについて「なぜ反対なのか理由が分からない。困っている状況だ」と述べた。同時に「財務省出身者だから駄目というのは乱暴な話だ」と批判した。さらに「5年前に副総裁になって、立派にやってこられた」と強調。「専門家も経済界も賛成している」とも述べた。官邸で記者団に語った。
<日銀人事>民主不同意に「困りましたね」 福田首相が不満 [ 03月11日 19時36分 ]
福田康夫首相は11日、民主党が武藤敏郎日銀副総裁の総裁昇格案などに同意しない方針を決めたことに、「困りましたね。今度の人事は評判いいでしょ。専門家も経済界も賛成してますね。本当によく理由が分からない」と不満を表明した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相はやりとりの中で「困っている」と3回繰り返した。民主党が主張する「財政・金融分離論」についても「(武藤氏が)財務省出身者だからだめだというのも、ちょっと乱暴な話だ」と批判した。【三沢耕平】
<国会空転>予算案で13日審議入り 参院 [ 03月11日 22時43分 ]
自民、民主両党の参院予算委員会の筆頭理事が11日協議し、08年度予算案の基本的質疑を13日から始めることで合意した。先月29日の予算案の衆院通過をめぐって野党は「与党が採決を強行した」と反発し、参院での審議入りに応じてこなかった。しかし11日、野党が多数を占める参院が、日銀正副総裁人事案の採決のため12日の本会議開会を決定。これに伴い、野党が審議に復帰することになった。【山田夢留】
<衆院選>勝ってほしい…民主44%、自民34% 毎日調査 [ 03月05日 20時34分 ]
毎日新聞が1、2日に実施した全国世論調査(電話)で、次期衆院選は自民、民主両党のどちらに勝ってほしいかを尋ねたところ、民主44%、自民34%で、1月の前回調査とほぼ同じ結果となった。ただ、「その他の政党」が前回比3ポイント増の15%で、この質問を始めた昨年8月調査以降で最高となった。両党ともに十分に国民の期待に応え切れていない状況が浮かび上がった。
質問は今回で7回目で、いずれも民主が自民をリードしている。昨年9月の福田内閣発足直後は自民41%、民主45%。その後は自民が低下して、両党の差は5ポイント→13ポイント→9ポイント→10ポイントとなっている。
「その他の政党」は、昨年9月は9%だったが、自民への支持の低下に合わせて増加傾向にある。
男女別では、男性が自民31%、民主54%、女性が自民37%、民主35%だった。
支持政党別でみると、民主支持層で自民に勝ってほしいとの回答は2%にとどまった。一方で自民支持層、公明支持層で民主の勝利を望む人がそれぞれ10%、11%に上っており、与党の「足元」が揺れていることがうかがえた。「支持政党なし」と答えた無党派層は自民23%、民主40%、その他の政党27%。【大貫智子】
例えば、テレビで色々な討論番組やコメンテーターの議論を見ていると、どれも悲惨な水掛け論に終わる。所詮、テレビはエンターテイメントで視聴率が全ての商売だし、下手に結論が出てしまうと、メディアの中立性を問われてしまうので、仕方ないことだろうが、それにしても元々論点整理どころか議論を収束させる気があるとは思えぬ、マナー知らずの参加者が、他人の発言を最後まで聞かず、さえぎりながら、声高に自分の立場と感情論をひたすらぶつけ合う。一方的に主張するだけで、あらゆる立場を慮る雰囲気が生まれないから、結局は何も結論が出ない。テレビは時間に追われるから進行の都合上は仕方ないだろうが、何とも見苦しい。
テレビの影響は大きい。ボケた相方を叩く突っ込みの芸風は、見境の無いイジメにエスカレートした。自分の身勝手を相手に了解させたいだけで、相手を解ろうとしないのだ。衆愚政治に陥る背景として、テレビに影響された、コミュニケーション能力の低下を指摘したい。
言いたい事を大声で主張し、多少にかかわらず支持者がいると実感できれば、結論が出なくても本人的にはスッキリするのかも知れない。テレビ的には盛り上がって数字が出れば、後はどうでも良いのだろう。コメンテーターは、視聴者の心情を面白おかしく代弁して、番組の数字に貢献すればギャラが出て、次のオファーが来るだけの商売人だ。オレは、こういう連中に振り回されるべきでないと思う。
それから、伝統的な左派論客。弱者擁護と権力批判、体制の転覆自体を自己実現の目的として生きている人がいる。かといって当事者意識は無く、当事者能力を発揮する気が無い。一見、洗練された知性をカッコ良く振りかざし、洗練された論理的な雰囲気で言葉巧みに惹きつけるのが特徴だ。
だが、オレの若干の見聞と経験で言わせてもらえば、いざ責任ある当事者になるとハシゴを外して逃げて行く。酷い喩えを敢えてするなら、甘いマスクに甘い言葉のヤサ男が、女性にさんざん貢がせてヤリまくった挙句、妊娠させた途端に「誰の子か証拠があるの?」とまで言って状況へ向き合わず、相手が傷ついて怯んだ隙に逃げて行く、といったタイプだ。
古くを辿れば片山内閣の瓦解。
「やるっきゃない」と叫んだ土井たか子は北朝鮮で歓待を受けパチンコに興じ、「拉致被害は存在しない」と公言した。
かつて「ソーリ!ソーリ!」と絶叫しながら派手な追求姿勢で人気を取り、本音は「国壊議員」と自称した辻本清美の本質は、秘書給与流用で有罪判決を受けた詐欺師だ。
社民党は弱者の味方のはずだが、党職員をリストラ解雇したのが問題になって報道されたこともある。
社民党に限らず、「弱者の味方」を標榜して政権批判で食ってる連中ほど、オレには詐欺師に思えて仕方ない。
そして、民主党には旧社会党の敗残兵が流入していて、例えば今の日銀人事に反対している。
市民運動出身の政治屋である菅サンは、いかにも「吉祥寺のインテリ」という感じで、カッコ良いオジサマだ。しかし、オレは浮気の女性問題が表沙汰になったダサい過去を忘れていない。あの時、奥サンが政治屋の妻でなくて普通の女性だったら、菅サンは再起不能だっただろう。常に姑息で、揚げ足を取るような議論をけしかけて批判したり、当事者に据えられて思うように行かないと「イラ菅」になり、人をバカにして癇癪を起こす芸風も、国政を担う資質の限界だ。菅サンは、批判する相手がいるからこそ、菅サンらしく光るのだ。
いずれにせよ、総体として何も決まっていないのだ。このまま当事者意識の無い人達に引っかき回されて良いのか?
船が氷山を目の前にして、何もしなければ衝突して沈没する事だけは明らかなのに、どっちへ舵をきるか、進むのか停まるのか、立場の異なる者が責任を押しつけ合いながら、ギャアギャアと叫ぶばかりで何も決まらない。しかも、船長さんが責任を負うのに、船長さんの意見は少数派だと言って乗組員が何もさせない。日本は、そんな状況だろう。
政治屋のチキンレースに付き合わされる国民は、たまったもんじゃないハズだが、多くの人は「ま、何とかなるんじゃない?とりあえず、船長さん何とかしてね!」と他人事のように眺めて評論している。食糧とエネルギーを自立自給できない日本なんて、イザとなればタイタニックよりもアッサリ沈没するハズだ。
だが、これぞ民意。先の参院選で日本国民が望んだ政治の姿だ。安倍政権の浮ついた右傾化に軽く歯止めをかけたつもりの民意が、寄り合い所帯の民主党を増長させてしまい、衆愚政治を招いたのだ。しかも、自民党は福田政権になって修正されているのに、今度はそういうバランス感覚が気に入らず、政権の支持率が凋落している。国民が衆愚政治に陥らせた責任を感じて反省しているなら、福田政権を責めるのでなく、むしろ支持して応援すべきだ。羽交い絞めにされて身動きのとれぬ船長を責めても状況は打開できない。羽交い絞めを解かせるためには、福田政権の支持率を上げてやるしかないのだ。
経済も地球環境も安全保障も、いくつものデカい氷山が目の前に迫っているのに…。
オレは、何も決めないのが最悪で、とにかく早く決めるのが最善だと思う。早く決めるためには、選挙やら新たな政治体制の構築をやってるヒマも無い。幸い、福田政権にはバランス感覚がある。福田サンは、与野党・国民の誰もが釈然としない、地味でハッキリしない政権運営をするだろうが、実は福田政権にサッサと政治を進めてもらうのが最善なのだと思う。
そういう意味で、民主党政権は本質的にイデオロギーの違う者の寄り合い所帯であり、何も決められないハズだ。自民党より酷い内向きの保身に付き合わされて、ガタガタになって行くと思う。当事者意識をもって本格政権を目指すなら、姑息な政局カードをチラつかせるべきでない。横綱決戦に期待されるような四つ相撲をとるべきである。勝ちに拘り姑息な事をすればするほど、私は民主党に国政を担う当事者意識の欠如を感じて、辟易とするのだ。
いかにも小沢サン好みの数合わせ的な大連立はコケたが、最近は超党派議員で集まり、政界再編の機運がある。オレにとって、これは小泉政権の頃から期待していた政治の将来像で、様々な立場の本質を思えば自然な流れだ。
だが、今の局面では「早く決めて進める事」が最優先だと思う。すなわち、このまま福田政権に続投させて、キリの良い時期に福田サンの判断で解散し、そこで新たな政治体制が超党派で再編されることを願っている。出来れば投票先の枠組みが再編された段階で解散されて、新たな枠組みに対して投票したい。
日銀総裁人事 民主党「不同意」に新聞各紙が猛烈批判 [ 03月12日 19時56分 ]
J-CASTニュース
福井俊彦日銀総裁の後任になる新しい日銀総裁に、政府が推した武藤敏郎氏の人事案に民主党が「反対」していることに批判が高まっている。2008年3月12日付の日本経済新聞や朝日新聞など新聞各紙は社説で、「『不同意ありき』の民主党は無責任だ」(日経)「日銀総裁人事 腑に落ちぬ不同意の理由」(朝日)などと、民主党に厳しい論調を展開した。株価低迷や円高が止まらないなど市場環境が不安定ななかで、日銀総裁が「空席」になる失態を演じては海外から呆れられ、見放されるというわけだ。
「空席」は最悪 「日本売り」が加速する
新しい日銀総裁に武藤敏郎・日銀副総裁を昇格する人事案は2008年3月12日、参院本会議で民主、共産、社民、国民新党の反対多数で否決された。衆参両院の議院運営委員会で武藤氏や、副総裁候補の白川方明・京大教授、伊藤隆敏・東大教授から所信を聴取したが、民主党は「財政と金融の政策分離」を理由に反対を決めていた。
3月12日の日経は社説で、「(武藤総裁案には)所信聴取の前から、民主党は反対論が大勢を占めていた。初めから不同意ありきでは、新ルールが生かされない。これが責任ある政党の対応なのだろうか。きわめて遺憾である」と、痛烈に批判している。
読売新聞は3月8日付の社説「日銀総裁人事 『財金分離』は理由にならない」のなかで、民主党のいう「財政と金融の分離」は使い方が違うと指摘。財政政策と金融政策を分ける「財・金分離」は本来、旧大蔵省から銀行監督などの金融政策を切り離すときに使われた言葉で、それを民主党は財務省出身の武藤氏が日銀総裁になっては日銀の独立性が損なわれるといった趣旨でとらえているとしている。
福井総裁の任期は3月19日まで。最悪の事態は「空席」になることで、3月12日付の産経新聞の社説では、「総裁ポストに空席が生じれば、市場に懸念を与え、『日本売り』を加速させる」と、不安定なマーケットの動向を危惧する。
それでなくてもサブプライム問題をきっかけに世界中の金融市場が混乱する最中に、日本の金融政策のかじ取りを担う日銀総裁が決まらないなどというのは、海外に対してもみっともない話だ。
武藤氏でダメな理由が不明確
新聞各紙が指摘しているのは、「武藤氏、不適格」の理由がはっきりしないことにある。理由とされる「財政と金融の分離」も、武藤氏が元財務省事務次官であり、「ミスター財務省」だったことがひっかかっているだけにすぎない。
歴代の日銀総裁でも、たとえば澄田智氏や松下康雄氏など旧大蔵省出身の総裁はいた。速水優氏-福井総裁と日銀出身者が続いたが、1969年の佐々木直氏以降の人事は日銀出身者と旧大蔵省出身者が交互に就いていたし、財政当局の出身者が中央銀行のトップに就くのは欧米の例でもめずらしいことではない。なぜ、武藤氏ではダメなのか、説得力に欠けている。
しかも武藤氏に代わる総裁候補についても、手続き上とはいえ、政府が提案してきた人物をみて検討するというのだから、姿勢としてはあまりに「高飛車」。「だったら、民主党は誰ならいいのか」という声が聞こえてきそうだ。
毎日新聞の3月12日付の社説には、「じつは民主党も一枚岩ではない」とある。それによると、小沢一郎・民主党代表は「武藤氏昇格を容認し意見集約しようとしていた」としている。ところが、それをまとめきれなかったというのだ。
いずれにしても、民主党にとって「逆風」ともいえる、こうした論調についてどう受けとめているのか、J-CASTニュースの取材に「国会の最中で対応する者がいない」とのことだった。
<租特法改正案>年度内成立厳しく [ 03月10日 23時26分 ]
参院予算委員会は10日、08年度予算案の審議入りをめぐり、1週間ぶりに与野党が理事懇談会を開いた。早期審議入りを求める与党に対し、野党は日銀総裁の国会同意人事が手続き中であることなどを理由に応じず、物別れに終わった。揮発油(ガソリン)税の暫定税率延長を含む租税特別措置法改正案も審議に入れない状態が続いており、政府・与党が目指す年度内成立は日程的にはさらに厳しくなってきた。
「曇りガラスを手でふくような、明日が見えない状況だ」。参院予算委の鴻池祥肇委員長(自民)は10日の記者会見で嘆いた。
理事懇では、民主党は「政府が受け入れがたい日銀総裁人事案をあえてこの時期に出してきたので、党全体として日程協議に入れない」と主張、引き延ばしを続ける構えを崩していない。
予算案は参院で採決しなくても憲法の規定で年度内成立が確実。このため、民主党は租特法改正案の年度内成立を阻止することで、政府・与党を追い込む構え。菅直人代表代行は9日のNHK番組で「正々堂々、道路特定財源をめぐって解散・総選挙をやるべきだ。決して党利党略じゃなく、国民の判断が必要な時だ」と強調した。
仮に国会が今週中に正常化しても租特法改正案の年度内成立に向けた道のりは険しい。
予算関連法案は予算審議がある程度進んだ段階で審議入りするのが慣例で、租特法改正案を審議する参院財政金融委員会の審議入りは早くても来週以降になる見通し。委員会の定例日(火、木曜日)を考えると、年度内に2、3回しか審議できない計算となる。
与党は修正に前向きな姿勢を見せているものの、予算案の組み替えにつながるような抜本的見直しは難しい。民主党は安易な修正には応じない考えで、参院自民党幹部からは「参院で否決したとみなし、衆院で再議決できるようになる60日間が経過するのを待つしかない」と、年度内成立を絶望視する声も上がっている。【山田夢留】
<日銀人事>参院で武藤、伊藤両氏否決へ 民主など不同意 [ 03月11日 19時38分 ]
民主党は11日夕、役員会を開き、政府が提示した次期日銀正副総裁人事で、武藤敏郎副総裁(64)の総裁昇格と伊藤隆敏東京大大学院教授(57)の副総裁起用を不同意とする方針を正式に決めた。副総裁候補の白川方明(まさあき)京都大大学院教授(58)の起用には同意する。共産党は3氏とも不同意、社民党は民主党と同じ判断とする方針。野党は参院で多数を占めており、参院本会議を12日午前に開き、武藤、伊藤両氏の人事案を否決する見通しだ。
政府・与党は武藤氏の再提示を辞さない構えを見せているが、与党内には慎重論もあり、今月19日に現総裁の任期が切れて総裁の空白期間が生じる恐れも出てきている。
衆参両院は11日、議院運営委員会をそれぞれ開き、政府が次期日銀総裁候補として示した武藤氏と、副総裁候補の伊藤氏、白川氏への所信聴取と質疑を行った。
これを受け民主党は賛否を判断するため党内の意見調整に着手。財務金融部門会議では、武藤氏について「金融の経験は日銀で副総裁を務めた5年間だけだ」などの反対論が相次いだ。伊藤氏についてはインフレ目標政策を掲げていることを問題視し「リスクだけを醸成する可能性がある」などの異論が出た。
こうした党内情勢を踏まえ、小沢一郎代表や鳩山由紀夫幹事長、菅直人代表代行らが役員会を開き、武藤、伊藤両氏に不同意の方針を決定した。役員会後、鳩山氏は記者団に、武藤氏が財務事務次官だったことから「財務省そのものの人物で、日銀の独立性が担保できない」と、不同意の理由を説明した。
この後、参院は議院運営委員会の理事会を開いた。野党各党が12日の本会議開催を求めたのに対し、与党は14日開催を求めて反発。同委員会は野党だけで本会議の開会を決めた。与党は12日には衆院本会議を開かず、参院の採決が先行する。日銀正副総裁人事は衆参両院の同意が必要で、参院で否決されれば人事案は白紙に戻る。
参院では白川氏だけが就任に同意を得られる見通し。与党は3氏とも同意のため、衆院本会議で採決が行われれば、白川氏の副総裁就任だけが決まることになる。白川氏が新副総裁に選ばれれば、総裁が空席になった場合に職務を代行できる。 これに関連し町村信孝官房長官は11日午後の記者会見で、「武藤総裁」案が否決された場合の再提示の可能性について「それも選択肢の一つ」と述べた。
鳩山氏は、武藤氏の再提示について「ありえない話。一度否定した人を出し、時間の無駄をさせるべきではない」と強く批判した。【田中成之】
「理由分からず困った」 首相、民主不同意決定に [ 03月11日 20時23分 ] 共同通信
福田首相は11日夜、民主党が日銀総裁に武藤敏郎副総裁を昇格させる人事案への不同意を決めたことについて「なぜ反対なのか理由が分からない。困っている状況だ」と述べた。同時に「財務省出身者だから駄目というのは乱暴な話だ」と批判した。さらに「5年前に副総裁になって、立派にやってこられた」と強調。「専門家も経済界も賛成している」とも述べた。官邸で記者団に語った。
<日銀人事>民主不同意に「困りましたね」 福田首相が不満 [ 03月11日 19時36分 ]
福田康夫首相は11日、民主党が武藤敏郎日銀副総裁の総裁昇格案などに同意しない方針を決めたことに、「困りましたね。今度の人事は評判いいでしょ。専門家も経済界も賛成してますね。本当によく理由が分からない」と不満を表明した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相はやりとりの中で「困っている」と3回繰り返した。民主党が主張する「財政・金融分離論」についても「(武藤氏が)財務省出身者だからだめだというのも、ちょっと乱暴な話だ」と批判した。【三沢耕平】
<国会空転>予算案で13日審議入り 参院 [ 03月11日 22時43分 ]
自民、民主両党の参院予算委員会の筆頭理事が11日協議し、08年度予算案の基本的質疑を13日から始めることで合意した。先月29日の予算案の衆院通過をめぐって野党は「与党が採決を強行した」と反発し、参院での審議入りに応じてこなかった。しかし11日、野党が多数を占める参院が、日銀正副総裁人事案の採決のため12日の本会議開会を決定。これに伴い、野党が審議に復帰することになった。【山田夢留】
<衆院選>勝ってほしい…民主44%、自民34% 毎日調査 [ 03月05日 20時34分 ]
毎日新聞が1、2日に実施した全国世論調査(電話)で、次期衆院選は自民、民主両党のどちらに勝ってほしいかを尋ねたところ、民主44%、自民34%で、1月の前回調査とほぼ同じ結果となった。ただ、「その他の政党」が前回比3ポイント増の15%で、この質問を始めた昨年8月調査以降で最高となった。両党ともに十分に国民の期待に応え切れていない状況が浮かび上がった。
質問は今回で7回目で、いずれも民主が自民をリードしている。昨年9月の福田内閣発足直後は自民41%、民主45%。その後は自民が低下して、両党の差は5ポイント→13ポイント→9ポイント→10ポイントとなっている。
「その他の政党」は、昨年9月は9%だったが、自民への支持の低下に合わせて増加傾向にある。
男女別では、男性が自民31%、民主54%、女性が自民37%、民主35%だった。
支持政党別でみると、民主支持層で自民に勝ってほしいとの回答は2%にとどまった。一方で自民支持層、公明支持層で民主の勝利を望む人がそれぞれ10%、11%に上っており、与党の「足元」が揺れていることがうかがえた。「支持政党なし」と答えた無党派層は自民23%、民主40%、その他の政党27%。【大貫智子】
by darkmind628 | 2008-03-12 08:21