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批判のための批判を生業とするメディアに踊らされる衆愚政治

NHKを除くプロの民間メディアはコンテンツを売り、広告収入を得て食っている。結局は営利企業だ。自ずと、報道の正確さや中立性よりも、営利のための報道を優先するのが現実。だから、民間メディアが報道すると、どうしてもエンターテイメントになる。
NHKだって受信料に見合う視聴率を得ることが必須と考えて自らを追い込んでいるのだから、多少の葛藤はあるだろうが、結局は口先で「公正中立」と言いながら、視聴率をとるためにウケを狙った報道へ傾く。
メディアなんて、安心・安全を謳い文句にしながらバレないように手の込んだ偽装を続ける食品業者と同じようなものだ。

ちなみに、週刊誌や夕刊紙は、どこも部数を落として業績がボロボロだ。ネットの普及でメディアが拡散して、紙媒体の存在意義が薄れて来たし、エンターテイメント性が強い媒体ほど、ネットにシフトし易いから、自然の成り行きだ。構造的な問題なのに、部数の落ち込みをリカバリーしたいから、商売の都合で扇情的な記事をさらに先鋭化させる。

一方、オレたちは誰もが大なり小なりストレスや欲求不満を背負って生きている。そして、多くの人にとってストレスや欲求不満のハケ口は愚痴である。愚痴の多くは、批判による自己正当化であり、批判に対する共感がストレスや欲求不満を一時的に癒す。だから、いつの世も愚痴と批判が絶えない。どんなに満たされても、何かを愚痴って、誰かを批判する。それが人の本性だ。

さらには、今どき多くの人がストレスの発散をイジメに求める。誰かを精神的、肉体的にボコボコにして再起不能にさせるほどのダメージを与えることで、スッキリする。どいつも、こいつも、誰かに向かって「死ね」と言う。中には自分に向かって死ねと言う者も現れて、共感する者同士が狭いクルマの中で窓を閉め切って練炭を囲んだりする。

グリーンスパンは、「人は生存に必要な生活水準を満たすと、その後の欲求は相対的になる」と言った。オレもそう思う。人は「生きてりゃ十分」と考えず、他人と比べたり競ったり争ったりして、他人よりも良い生活を求めて行く。

その結果、欲求とストレスが無限に高まり、節操が崩壊して、バブルが起きる。盲目的な集団暴走の中にいると、一人で立ち止まる方が困難でケガをするし、皆と一緒でいる方が気楽で快適だ。その姿を遠くから見れば、まるで断崖絶壁の崖に向かって何の迷いもなく集団で走るネズミのようだろう。

多くの庶民が生存に要する生活水準の維持をめざしていた頃は、集団で寄り添わないと生きられないから、かえって節操があった。まるで極寒の地吹雪の中で、じっと静かに身を寄せ合い、子供を守るペンギンのコロニーのようだった。躾の中で愚痴が戒められ、無責任に批判する者やイジメをする者は卑怯者とみなされ、コミュニティから締め出された。コミュニティからの離脱は即刻、死を意味するほど深刻だった。

今より多少の節操が守られていた頃、週刊誌や夕刊紙がメディアとして低く見られたのは、そのせいだ。ところが、今は節操が崩壊し、無責任な批判を生業にする者が増殖した。所詮はエンターテイメントの商売としての批判なのに、多くの人がそれを真に受けて踊らされた結果、世論が大きく傾いて行く。

今の政治の混乱について、安倍サンや福田サン、与党を批判するのは簡単だ。しかし、そういう状況を招いたのは国民である。参院選で民主党をはじめとする野党に投票し、あるいは選挙を棄権した人が、今の状況を招いたのだ。

衆愚政治を好んで招き、日本を世界中の嗤い者にさせて、当事者能力のある人材を排除し、日本経済の世界的な地位と影響力を貶めて、政治の混乱を食い物にする野党の政治屋とメディアばかりをウハウハと儲けさせているのは、今や過半数を超える平和ボケした日本国民である。


日銀総裁ポスト「空席」確定 福田政権「脳死状態」なのか [ 03月19日 19時18分 ]
J-CASTニュース

混迷が続いている日銀総裁人事だが、2回目に政府が提示した人事案を再び参議院が「不同意」し、総裁ポストが空席となることが確定した。党内からは、この前代未聞の事態に「首相に傷が付いた」という声もあがっている。しかし、マスコミの認識は「傷」どころではなく、複数のマスコミが福田政権を「脳死状態」と表現。「危篤状態」と書く夕刊紙もあり、福田内閣は危機的だという見方が広がっている。
週刊誌2誌の特集見出しが、偶然「脳死状態」
2008年3月19日午後に開かれた参院本会議で、政府が提示した田波耕治・国際協力銀行総裁の日銀総裁人事を民主党などの反対多数で「不同意」とした。「不同意」は 武藤敏郎副総裁の昇格案に続いて2度目だ。この結果、福井俊彦総裁の任期切れである3月19日までに新総裁が決まらなかったため、総裁のポストが戦後初めて空席になるという異例の事態を迎えた。
このような状況について、自民党の加藤紘一元幹事長は
「(不同意が)2度目になり、(首相に)傷が付いた。次の段階は、十分準備して臨んで欲しい」
と述べ、ただでさえ求心力の低下が指摘されている福田首相が「泣きっ面に蜂」の状態だという認識を示した。
だが、週刊誌などの認識は「傷が付いた」などという生やさしいものではないようで、首都圏で08年3月19日に発売された週刊誌2誌に、偶然にも「脳死状態」という見出しが並んだ。
週刊新潮が掲げた見出しは、「もはや『脳死状態』という福田内閣 『総辞職』のタイミング」。3月16日に、政局が緊迫しているのにもかわらず、福田首相がオペラ鑑賞に出かけていたことを
「休日とはいえ、のんびりオペラ鑑賞とは首相の見識が問われるのではないか」
と批判。さらに、福田政権の求心力の一因は「伊吹-町村ライン」にあると指摘。国対レベルで進めようとしていた自民・民主レベルでの交渉を伊吹幹事長がぶち壊した、などと指摘したほか、自民党関係者の
「官房長官が首相の腹の内をほとんど知らされていないというのは有名な話」
という話を伝えている。同誌では、
「もはや福田政権の命運は、いつ『生命維持装置』を外すかにかかっている」
と、現状は「脳死状態」だと指摘。焦点は4月の内閣改造としながらも、福田首相が、小泉政権の官房長官を年金未納問題で突然辞任した「前科」を例に引きながら、政権を投げ出す可能性も示唆している。
夕刊フジは「福田内閣 危篤状態」
一方の週刊文春は、「福田政権『脳死状態』で ニッポンは全身マヒ」という見出しを掲げた。同誌では、福田首相がイージス艦衝突事故で行方不明になった男性の親族宅に「電撃訪問」したのは、石破防衛大臣の辞任を回避するための「政治利用」だったのではないかなどと指摘。さらに、自民党内からも異論が出ているとして、
「首相の周囲でサポートする人がいないのではないか」(後藤田正純衆院議員)
「(毒ギョーザ問題などの日中問題について)政治的に強いメッセージを中国に対して出してほしかった」(水野賢一衆院議員)
「福田内閣には広報の体制がない」(世耕弘成衆院議員)
といった声を紹介している。
さらに、参院での2度目の不同意が決まってからは、夕刊紙の見出しも過激化。
「痴呆に近い、この国の首相」(日刊ゲンダイ)
「福田内閣 危篤状態」(夕刊フジ)
などと批判をエスカレートさせている。
もっとも、2月19日午前の段階で、民主党の山岡賢次国会対策委員長は
「副総裁は2人決まる。そのうち1人を総裁代行にしてもいいし、総裁にしてもいい」
と述べ、すでに副総裁就任の国会同意が得られている白川方明・京大教授を改めて総裁候補として提示した際には、容認する可能性を示唆した。
それでも、福田政権がピンチであることには変わりがない。

by darkmind628 | 2008-03-20 13:04  

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