消極的な政権選択

オレは必ずしも庶民感覚を代弁していないと思うが、短期的には「疲れた」、中期的には「悲観」、長期的な将来については「絶望」という感じである。気の滅入る深刻な問題による暗闇の将来像ばかりで、漠然と将来を楽観し、「希望」が持てるような材料が全く無いのだ。

地球が温暖化して、人を癒し、食をまかなう自然が無くなり、甚大な災害が日常となり、得体の知れぬ生物に襲撃され、健康維持が困難となり、食料と水、そしてエネルギーが常に枯渇する。経済基盤と社会保障が破綻し、失業率は9割をはるかに超え、自ずと社会秩序も崩壊し、無政府状態で治安は最悪を極める。人間関係は希薄どころか断絶して、信ずべき人の絆も無く相互に無関心で、行政はもとより警察や自衛組織はとっくに機能しなくなる。道端に死体が転がっていても、誰もが無反応。物心ともども殺伐とした世の中になるだろう。

ウサ晴らしに騒いだり、ヤケ酒を飲んだり、健康的なリフレッシュをして、何日か爆睡したら何となくスッキリして、「ま、いっか」とリセット出来る状況なら良いが、ここまで追い詰められると、騒ぐ気にもなれないし、飲み食いする気にもなれず、運動や趣味でリフレッシュする気力もなく、爆睡してもスッキリしない。ただ、ひたすら無気力にボーっと過ごしてしまう。

有権者になってから、オレはあらゆる選挙で一度も棄権したことがないが、ここまで気力が萎えた状況の中で、果たしてオレは選挙に行けるだろうか。不安である。

気力を振り絞って投票所に行き、目の前にある候補者の一覧を睨みながら何分か過ぎて…、白票を投じてしまうかも知れない。それは、後述の悲観的かつ絶望的な状況を想像するからだ。


どのみち、与党に浮動票が流れ込む材料は何も無い。最善が「ゼロ」だと思う。麻生サンが、どんな政策を打ち出そうが、どんな演説をしようが、どんな答弁をしようとも、何をやってもマイナス査定しかされない。挙句の果てに、KYな大臣が「言葉のテロ」に等しい失言をすればするほど与党の得票数が激減して行く。

敢えて与党に活路があるとすれば、低投票率になることだ。低投票率であれば組織票の影響力が大きくなるだろうから、そうなると都市部では自公が優勢になるだろう。だが、地方は既に小沢サンが「地ならし」済みで、与党は今さら手遅れだ。オレの地元では、保守コテコテの有力者が内心「今回は民主党」と決めている、という噂が絶えない。保守王国の地方都市でこの調子だから、民主党の当選で埋め尽くされてしまう気がする。与党は今さら手遅れなのだ。

もし、奇跡的に自公が衆院で過半数を確保できても参院の「ねじれ」は解消できない。ねじれていいる以上、国会運営の停滞は免れない。福田サンでなくても、麻生サンが頑張っても、誰が首相になっても「ねじれ」がある限りダメである。

そこにあるのは、「何も決められない国、ニッポン」である。絶望的だ。

「何も決められない」状況は、すなわち国際的な信任を失うことになる。そのダメージは、全ての外交交渉で諸国からナメられるため、国益で極めて不利な結果を招くことになる。そのような結果に対する批判が、さらに政府や関係省庁を追い込み、ますます外交にたずさわる全ての当事者を身動き出来なくさせる。悪循環のスパイラルだ。さらには日本株の長期低迷など、マクロ経済でも長期的に浮上できない事態を招くだろう。

これは、安倍サンの参院選のとき騒ぎになった年金問題にキレて、感情的な批判票を投じ、衆参を「ねじれ」させてしまった我々国民が招いた事態でもある。もちろん、安倍サンの軽薄さな対応はダメだったが、政府や行政の誰をボコボコにしても問題は解決しない。吊るし上げるべき連中は、とうの昔に逃げて悠々自適の老後を送っているか、既に墓場の中である。いずれにせよ年金として収めたカネが戻って来るワケじゃないのだ。

このような閉塞感が我慢できず、少しでも状況を変化させたい一心で、とにかく意思決定が出来る状態にするには、とりあえず「ねじれ」ないよう、衆院も民主党に逆転してもらうしか無い。それが地方有権者の判断の本質と考える。

乱暴な例えだが、高層ホテルの火事に遭遇して、後ろから火の手が迫って来るなか、窓から飛び降りても死んでしまうのに、何故か地面が近く見えて「助かるのでは?」と期待し、飛び降りてしまう人がいる…。民主党を選択するのは、そんな行為なのかも知れない。

かと言って何もしなければ、火や煙に包まれて死ぬのだ。


いずれにせよ、参院選で「ねじれ」させてしまった時点、起死回生のシナリオは自公と民主の大連立しかなかったのに、それも破談になってしまい、今の状況が確定したのだ。

追い詰められた地方の人々が、手に手を取りあってオザワ民主党政権万歳と叫びながら、次々と飛び降りて行く。この流れは止められない。

いずれにせよ、次の参院選(2010年7月)までの約2年は、民主党政権で国内は大いに混乱するだろう。あるとこ「無政府状態」に陥ると思われる。我々は、それでも生き永らえるように身構えるべきだ。

混乱の果てに民主党が信任されて、名実共に民主党の長期政権が出来るのか?
それとも、混乱に懲りて自民政権に戻るのか?

そして、この2年の混乱の間に、政界再編が起きるのか?
オレは再編を期待したいが、核になる人材が見当たらないし、今の状況では風も吹かない。
何と言っても「政治屋」の打算では、まともな再編が出来るハズも無いのだ。



<麻生首相>所信表明で民主攻撃 「政策合意にルールを」2008年9月29日 14時57分

 麻生太郎首相は29日午後、衆参両院本会議で就任後初の所信表明演説を行った。首相は「日本は強く、明るくなければならない」とした上で、「日本の底力」を強調した。政策課題は「あえて喫緊の課題のみ」に絞り、最重要視する景気対策では、補正予算案への対応を明らかにするよう民主党に迫った。
 首相は冒頭、内閣が交代したことと、中山成彬国交相の問題発言を陳謝した。その上で国会運営に関し「合意形成をあらかじめ拒む議会は、議会制民主主義の名に値しない」と、参院で多数を握る民主党の戦術を強く批判。「ねじれ国会」での与野党政策合意に向けたルール作りを呼びかけた。
 経済立て直しに向けては、「当面は景気対策、中期的に財政再建、中長期的には改革による経済成長」の3段階で臨み、「大体3年」でめどをつけると主張した。11年度までに国と地方の基礎的財政収支を黒字化する政府目標については、「達成すべく、努力する」と述べるにとどめ、財政再建への姿勢は後退した。
 野党が廃止を訴える、75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度の混乱には「強く反省する」と陳謝。ただ「制度をなくせば解決するものではない」とも述べ、1年後をめどにした見直し検討を表明した。また、検査で不正を見逃した汚染米の転売事件でも「見逃した行政に対する国民の深い憤りは当然至極。幾重にも反省を誓う」と述べた。
 海上自衛隊によるインド洋での給油活動は「国際社会の一員たる日本が、活動から手を引く選択はあり得ない」と強調。来年1月に期限を迎える新テロ対策特別措置法の延長に意欲を示し、民主党の見解をただした。【坂口裕彦】
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by darkmind628 | 2008-09-29 18:57  

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