「今さら何を言ってるの?」という印象だ。小泉サンは、当選直後の浮かれた新人議員達に向かって、再三、戒めと警告の言葉を発して来たはずだ。
そもそも、自民党の国会議員は、独自の「地盤」「看板」「カバン」を持ち、政治家として自立した自負を持つ者が集まっているのが特徴。票とカネを党にどれだけ上納できるかが党内基盤や力関係につながる。例を挙げれば、昔は田中角栄の集金力で一時代を築いたし、小泉サンの場合は集金力が無くても世間に風を吹かせて圧倒的な集票をしたから、強権的なリーダーシップが通用したのだ。
一方、地元基盤を築いた自民党議員にしてみれば、その円滑かつ安直な承継を考えると、自ずと家業化して2世、3世議員化するわけだ。そういう意味で、自身の「地盤」「看板」「カバン」が無く、カネも集票も党に依存する者は、自立した基盤を持つ他の自民党議員から存在を認められないのだ。「チルドレンを優遇しない」と言う自民党議員の本音は、まさにそういうことだろう。
「小泉チルドレン」と呼ばれる当選1回議員達が、「チルドレン」呼ばわりされたまま次の選挙で落選するのか、自立した政治家として強かに生き延びるかは、あくまで本人次第である。
筋論を言えば、何も自民党にしがみつかなくても良いのだ。いったん自民党を離れて無所属で再選する。「勝てば官軍」である。
そのうえで地元県連を乗っ取り、党執行部へ政策に関する自説の受け入れさせるのと引き換えに、自民党へ復党すれば良い。自民党執行部は、そういう力強い議員を大歓迎してくれることだろう。
志と現実的な力量を併せ持つ者は、とっくに再選に向けた準備を終えているはずである。今ごろ浅薄な仁義を振りかざして自民党執行部を相手に泣き叫ぶ者は、再選どころか自民党推薦も得られず、立候補さえ出来ずに失職する。
勝ち目が無くて諦めるなら、今さら虚しい愚痴を言わずに、サッサと転職活動に励む方が良い。小泉サン云々の問題でなく、それが自民党議員の現実だろう。
「刺客優遇しない」と菅氏 「小泉チルドレン」にチクリ [ 11月25日 20時45分 ] 共同通信
自民党の菅義偉選対副委員長は25日夜、横浜で講演し、05年の衆院選で郵政造反組への“刺客”候補として擁立し「小泉チルドレン」と呼ばれる新人議員について、比例代表の上位にランクし事実上、当選を保証した優遇措置を次期衆院選では取らない考えを強調した。「政権選択のかかった大事な選挙で、そうした人たちを優遇する余裕はない」と述べた。同時に小選挙区での動きが鈍い新人議員を批判。
<小泉チルドレン>次期衆院選で逆風「我々は使い捨てか」 [ 11月26日 21時27分 ]
衆院解散含みの政局をにらみ自民党が次期衆院選の公認調整を急ぐなか、05年の前回衆院選で初当選した「小泉チルドレン」の当選1回議員への逆風が強まっている。古賀誠、菅義偉の正副選対委員長コンビが「勝てる候補」を選考基準に掲げ「チルドレンを優遇しない」との方針を打ち出したからだ。比例単独で当選したチルドレンが前回同様の名簿上位に掲載されるか不透明なうえ、郵政造反復党組とぶつかる比例復活組も小選挙区での公認は厳しい状況。「我々は使い捨てか」と嘆く声も上がっている。
◇比例単独優遇に壁
「次の衆院選でも(比例代表の)『女性枠』を設けた方が有権者の理解が得られる。特に猪口(邦子元少子化担当相)さんは前回、執行部からお願いした人だ」
今月20日、東京都内のホテルであった猪口氏のパーティーで、チルドレンの「後見人」を自任する武部勤元幹事長は、次期衆院選での比例優遇を訴えた。前回選挙で、比例単独で当選した新人は14人。猪口氏は比例東京ブロックの名簿1位だったほか、北信越ブロックで長島忠美氏、近畿ブロックで近藤三津枝氏がそれぞれ名簿1位と優遇された。
しかし、菅氏は25日の講演で「小泉チルドレンが今回も優遇されると思って選挙運動を行っているなら、大きな間違いだ」と強調。比例での優遇措置には否定的だ。
前回の比例名簿順位が下位の当選者は、仮に比例単独が認められても当選はおぼつかない。選対幹部は小選挙区への転出を促しており、杉村太蔵氏(南関東ブロック35位)が北海道1区、鈴木馨祐氏(同34位)が神奈川7区で有力となっているほか、大塚拓氏(東京ブロック29位)は東京5区に意欲を示す。ただ、前回衆院選で大勝したあおりで空白区は残り15小選挙区しかない。前回、東京ブロック27位で滑り込んだ安井潤一郎氏は「我々を落として、従来の政治のプロと世襲議員だけに任せれば、自民党は国民から信頼されない」と処遇を求めるが、認められそうもない。
◇「刺客」にも危機感
また、郵政民営化に造反、小選挙区で当選し復党した議員が比例代表で復活した「刺客」の当選1回組とぶつかる4小選挙区の公認調整も厳しい。復党組の野田聖子元郵政相と佐藤ゆかり氏が争う岐阜1区では23日、自民党岐阜市支部の会合が開かれ両氏が出席した。玉田和浩市連会長は「片方を殺して片方を生かすことはできない。(佐藤氏の転出を)党本部がするなら、1区で議席を守るのは難しい」と、党本部のトップダウンによる決定をけん制したが、実際には県連内の調整は困難とみられる。
菅氏は4小選挙区について「どちらも自分が一番だと思っている。客観的な数字を示さないといけない」と、党独自の世論調査などを調整の基準とする考えを示唆。これまでの調査では知名度、組織力ともに勝る復党組優位の選挙区が多いという。「チルドレン」の一人は「若さや将来性を考慮して育ててほしい」と復党組の高齢批判を展開したり「現在の小選挙区支部長は前回公認された私だ」と筋論を訴えるなど懸命だが、前回、小選挙区を制した復党組は公認への自信を深めている。仮に分裂選挙になれば民主党が「漁夫の利」を得る展開も予想されるだけに、執行部も綱渡りの調整を強いられそうだ。【野口武則】
そもそも、自民党の国会議員は、独自の「地盤」「看板」「カバン」を持ち、政治家として自立した自負を持つ者が集まっているのが特徴。票とカネを党にどれだけ上納できるかが党内基盤や力関係につながる。例を挙げれば、昔は田中角栄の集金力で一時代を築いたし、小泉サンの場合は集金力が無くても世間に風を吹かせて圧倒的な集票をしたから、強権的なリーダーシップが通用したのだ。
一方、地元基盤を築いた自民党議員にしてみれば、その円滑かつ安直な承継を考えると、自ずと家業化して2世、3世議員化するわけだ。そういう意味で、自身の「地盤」「看板」「カバン」が無く、カネも集票も党に依存する者は、自立した基盤を持つ他の自民党議員から存在を認められないのだ。「チルドレンを優遇しない」と言う自民党議員の本音は、まさにそういうことだろう。
「小泉チルドレン」と呼ばれる当選1回議員達が、「チルドレン」呼ばわりされたまま次の選挙で落選するのか、自立した政治家として強かに生き延びるかは、あくまで本人次第である。
筋論を言えば、何も自民党にしがみつかなくても良いのだ。いったん自民党を離れて無所属で再選する。「勝てば官軍」である。
そのうえで地元県連を乗っ取り、党執行部へ政策に関する自説の受け入れさせるのと引き換えに、自民党へ復党すれば良い。自民党執行部は、そういう力強い議員を大歓迎してくれることだろう。
志と現実的な力量を併せ持つ者は、とっくに再選に向けた準備を終えているはずである。今ごろ浅薄な仁義を振りかざして自民党執行部を相手に泣き叫ぶ者は、再選どころか自民党推薦も得られず、立候補さえ出来ずに失職する。
勝ち目が無くて諦めるなら、今さら虚しい愚痴を言わずに、サッサと転職活動に励む方が良い。小泉サン云々の問題でなく、それが自民党議員の現実だろう。
「刺客優遇しない」と菅氏 「小泉チルドレン」にチクリ [ 11月25日 20時45分 ] 共同通信
自民党の菅義偉選対副委員長は25日夜、横浜で講演し、05年の衆院選で郵政造反組への“刺客”候補として擁立し「小泉チルドレン」と呼ばれる新人議員について、比例代表の上位にランクし事実上、当選を保証した優遇措置を次期衆院選では取らない考えを強調した。「政権選択のかかった大事な選挙で、そうした人たちを優遇する余裕はない」と述べた。同時に小選挙区での動きが鈍い新人議員を批判。
<小泉チルドレン>次期衆院選で逆風「我々は使い捨てか」 [ 11月26日 21時27分 ]
衆院解散含みの政局をにらみ自民党が次期衆院選の公認調整を急ぐなか、05年の前回衆院選で初当選した「小泉チルドレン」の当選1回議員への逆風が強まっている。古賀誠、菅義偉の正副選対委員長コンビが「勝てる候補」を選考基準に掲げ「チルドレンを優遇しない」との方針を打ち出したからだ。比例単独で当選したチルドレンが前回同様の名簿上位に掲載されるか不透明なうえ、郵政造反復党組とぶつかる比例復活組も小選挙区での公認は厳しい状況。「我々は使い捨てか」と嘆く声も上がっている。
◇比例単独優遇に壁
「次の衆院選でも(比例代表の)『女性枠』を設けた方が有権者の理解が得られる。特に猪口(邦子元少子化担当相)さんは前回、執行部からお願いした人だ」
今月20日、東京都内のホテルであった猪口氏のパーティーで、チルドレンの「後見人」を自任する武部勤元幹事長は、次期衆院選での比例優遇を訴えた。前回選挙で、比例単独で当選した新人は14人。猪口氏は比例東京ブロックの名簿1位だったほか、北信越ブロックで長島忠美氏、近畿ブロックで近藤三津枝氏がそれぞれ名簿1位と優遇された。
しかし、菅氏は25日の講演で「小泉チルドレンが今回も優遇されると思って選挙運動を行っているなら、大きな間違いだ」と強調。比例での優遇措置には否定的だ。
前回の比例名簿順位が下位の当選者は、仮に比例単独が認められても当選はおぼつかない。選対幹部は小選挙区への転出を促しており、杉村太蔵氏(南関東ブロック35位)が北海道1区、鈴木馨祐氏(同34位)が神奈川7区で有力となっているほか、大塚拓氏(東京ブロック29位)は東京5区に意欲を示す。ただ、前回衆院選で大勝したあおりで空白区は残り15小選挙区しかない。前回、東京ブロック27位で滑り込んだ安井潤一郎氏は「我々を落として、従来の政治のプロと世襲議員だけに任せれば、自民党は国民から信頼されない」と処遇を求めるが、認められそうもない。
◇「刺客」にも危機感
また、郵政民営化に造反、小選挙区で当選し復党した議員が比例代表で復活した「刺客」の当選1回組とぶつかる4小選挙区の公認調整も厳しい。復党組の野田聖子元郵政相と佐藤ゆかり氏が争う岐阜1区では23日、自民党岐阜市支部の会合が開かれ両氏が出席した。玉田和浩市連会長は「片方を殺して片方を生かすことはできない。(佐藤氏の転出を)党本部がするなら、1区で議席を守るのは難しい」と、党本部のトップダウンによる決定をけん制したが、実際には県連内の調整は困難とみられる。
菅氏は4小選挙区について「どちらも自分が一番だと思っている。客観的な数字を示さないといけない」と、党独自の世論調査などを調整の基準とする考えを示唆。これまでの調査では知名度、組織力ともに勝る復党組優位の選挙区が多いという。「チルドレン」の一人は「若さや将来性を考慮して育ててほしい」と復党組の高齢批判を展開したり「現在の小選挙区支部長は前回公認された私だ」と筋論を訴えるなど懸命だが、前回、小選挙区を制した復党組は公認への自信を深めている。仮に分裂選挙になれば民主党が「漁夫の利」を得る展開も予想されるだけに、執行部も綱渡りの調整を強いられそうだ。【野口武則】
# by darkmind628 | 2007-11-27 14:51